ダイヤモンドは地表から120~200Kmという地球の深部で形成され、さらにマグマの中で熱と圧力によって鍛え
られ、地表近くまで運ばれてきた炭素の結晶です。原石自体は石ころのようなものですが、カットされ、研磨
され美しいダイヤモンドになります。その名がギリシャ語のアダマス(征服しがたい)に由来すると言われる
ほど、ダイヤモンドは、抜群の耐久性を持つ宝石です。
■ダイヤモンドがエンゲージリングの定番である理由
ダイヤモンドを1番最初に見つけたのはインド人で、紀元前4世紀のことでした。恐らく河原で拾ったのでしょ
う。その後ヨーロッパに渡り、ダイヤモンドジュエリーを着けることが、権力ある富裕層の間でブームになり
ましたマリーアントワネットや、ナポレオンの妻ジョセフィーヌ皇后などの贅をつくしたダイヤモンドの装い
は有名です。ダイヤモンドがエンゲージリングの定番となったのは、1474年のこと。オーストリアのマキシミ
リアン大公が、婚約者のブルゴーニュ皇女マリーにダイヤモンドを贈ったのが始まりです。以後、抜群の耐久
性を持つダイヤモンドは、永遠の愛の象徴とされ、その無垢な輝きとともに、エンゲージリングの定番として
愛されてきました。
グレーディングレポートは、鑑定書とも呼ばれています。ダイヤモンドの品質のグレードを4つの評価基準
(カット、カラット、カラー、クラリティ)から判定したもので、ダイヤモンドにのみ発行されている証明書
です。鑑定書によく似た名前の証明書に、鑑別書というものがあります。鑑別書はダイヤモンドをのぞく全て
の宝石を対象とした品質証明書で、宝石を科学的に分析・検査し、その石が何の石か、天然石か合成石か、人
工的な加工処理をした石なのかなどの判断が記載された証明書です。鑑定書が宝石の成績証明書とするならば、鑑別書は宝石の身分証明書のようなものです。
カットされたダイヤモンドの品質を評価する方法が4Cです。アメリカ宝石学会が開発したグレード基準で、世
界標準として広く支持されています。4Cとはキャラット(Carat)、クラリティ(Clarity)、カラー(Color)、カット(Cut)の頭文字をとったものです。ここで注意したいのは、ダイヤモンドの美しさ、相場は、4Cの評
価だけで決まるものではないということ。4Cだけでははかりしれない魅力があるからです。ちなみに、ケイ・
ウノでは素晴らしい輝きを持つラビングハート(商標)のダイヤモンドを扱っています。
■キャラット(Carat)
4Cのうち、目で見て最もわかりやすいのがキャラットでしょう。大きさだと勘違いされている方が多いようで
すが、正確にはダイヤモンドの重さで、1キャラット(ct.)は0.2gです。キャラットという言葉は、その昔ダ
イヤの量を計る重りに使われていたキャロブシード(いなご豆)が一粒0.2gだったことに由来しています。同
じキャラットでも、ダイヤの形状によって大きさも違ってきます。また重量が重いほど当然希少性も高くなり
ますが、キャラットだけがダイヤの価値を決める基準にはなりません。
■クラリティ(Clarity)
ダイヤモンドの透明度を評価する基準がクラリティです。内部の特徴(インクルージョン)と外部の特徴(ブ
レミッシュ)で見ます。評価は11段階で、特徴が少ないほどグレードが上がり、希少性も高くなります。一般
にSI以上のグレードだと、肉眼ではインクルージョンもブレミッシュもほとんど見えません。クラリティはキ
ズではなく、自然の結晶が生んだ特徴や個性といえます。
クラリティ・グレード・スケール
| FL | IF | VVS1 | VVS2 | VS1 | VS2 | SI1 | SI2 | I1 | I2 | I3 |
| 10倍拡大で発見困難な包有物 | 10倍拡大で発見がやや困難な包有物 | 10倍拡大で発見が容易、肉眼は困難 | 肉眼で容易に発見できる包有物 | |||||||
FL |
Flawless(石の内外部無欠点) |
IF |
Internally Flawless(内部無欠点) |
VVS |
Very Very Slightly(ごくごくわずかな包有物) |
VS |
Very Slightly(ごくわずかな包有物) |
SI |
Slightly Included(わずかな包有物) |
I |
Imperfection(欠陥・欠点) |
添えてある数字はその等級内の程度差を表します。
■カラー(Color)
ダイヤモンドにはカラーグレードがあり、DからZまでの23段階に分かれます。日本ではDからFまでがブライダ
ルにふさわしいとされていますが、アメリカではむしろイエローがかったもののほうが、温かみのあるジュエ
リーとして好まれています。ピンクやブルーなどの希少価値の高いものもあり、なかでも色味の美しいものは
ファンシーダイヤモンドと呼ばれ、一般のダイヤモンドより高額で扱われています。Zよりイエローが濃い場
合も、ファンシーダイヤモンドと呼ばれ、希少性が高くなります。
カラー・グレード表
| D E F | G H I J | K L M | N - R | S - Z | |
| 無色透明 | ほぼ無色 | かすかな黄色 | 非常に薄い黄色 | 薄い黄色 | ファンシー・イエロー |
■カット(Cut)
4Cの中で、このカットだけが人間の手によるもので、その良し悪しが輝きにも影響してきます。 グレーディン
グレポートでは、プロポーションとフィニッシュによって総合評価され、その総合評価はエクセレント・ベリ
ーグッド・グッド・フェアー・プアの5段階に分けられています。
ダイヤの輝きを最も発揮するのはラウンドブリリアントカットとされ、その他のカットのファンシーカットと
は分類されています。ラウンドブリリアントカットには、最も理想的とされるカットバランスが定められてお
り、それを基準とし、減点法により5段階に評価されます。

■ラウンドブリリアントカット
オーソドックスな58面体のカッティングで、ダイヤの輝きを最も表現するとされています。
■ファンシーカット
ファンシーカットにもさまざまなデザインがあり、それぞれに魅力的です。その一部をご紹介しましょう。
![]() |
オーバル・ブリリアントカット 楕円形の上品なカット。曲線が柔らかく、落ち着きを感じさせます。ファンシーカットの定番のひとつで、中石に使えば、クラシックなイメージのリングになります。 |
![]() |
マーキス・ブリリアントカット フランス王ルイ15世はポンパドゥール夫人にマーキス(公爵)の称号を与えました。その頃パリに現れた舟形のダイヤモンドをポンパドゥ-ル公爵夫人に敬意を表しマーキスと名づけたそうです。小粒でも輝きの強いカットです。 |
![]() |
ハートシェイプ・ブリリアントカット キャンディーカラーの色石をこのカットにしても魅力的ですが、ダイヤモンドにするとキュートになりすぎずおすすめです。カット可能な原石が少ないので、希少価値も高く人気があります。 |
![]() |
ペアシェイプ・ブリリアントカット ペアは英語で「洋梨」の意味。片方だけが尖っているため、指を美しく見せてくれます繊細な大人の雰囲気が特徴です。 |
![]() |
プリンセスカット 1970年以降に登場した新しいカットです。4つの角に伸びている細かいモザイク模様が輝きを発揮します。 |
![]() |
バゲットカット メレ石に良く使われる形で、棒を意味するフランス語に由来します。バケットカットの4隅をカットしたものをエメラルドカットといいます。 |
ダイヤモンドは宝石の中でも一番硬い鉱物です。どんなに乱暴に取り扱っても大丈夫だと思われがちですが、実
際には割れることも、欠けることもあります。これはダイヤモンドの性質からくることで、ダイヤモンドにも
弱みはあるのです。ここでは宝石の耐久性を示す硬度、靱性、安定性の3つの側面から、ダイヤモンドの性質を
ご紹介します。
| 硬度 (Hardness) |
引っかきや摩擦に対する程度を表します。
ダイヤモンドは、他のあらゆる宝石や貴金属にも傷つけられることはありません。ダイヤモンドをスクラッチ(ひっかくこと)できるのは、ダイヤモンドだけ。逆にいえば、ダイヤモンドには他のあらゆるジュエリーを傷つけてしまう可能性があるということです。収納する際には、他のジュエリーと一緒にしないこと。知らないうちに傷つけてしまいます。モース硬度1882年にフリードリッヒ・モースという人物が、スクラッチ(引っかき)に対する抵抗力をはかったもので、どの宝石が傷つきにくいか順番に並べたものです。ダイヤモンドはモース硬度10のキングです。
|
||||||||||||||||||||||
| 靱性 (じんせい Toughness) |
割れにくさや欠けにくさの程度を表します。 その等級付けは、卓越、優秀、良好、可、不可の5段階に分かれます。ダイヤモンドはもちろん卓越。ただ、硬いダイヤモンドにも特別に弱い方向があり、八面体の結晶面に平行に力を加えると、比較的小さな力でも割れてしまいます。これが劈開(へきかい cleavage)という性質で、この性質を利用したカットもあります。 | ||||||||||||||||||||||
| 安定性 (Stability) |
温度の変化や日の光、化学薬品に対する抵抗の程度を表します。 ダイヤモンドは酸や油に比較的強く、強い光に当たると退色する宝石もありますが、そんな心配もありません。空気中のダイヤモンドの燃焼温度は850℃。日常の着用では、まず安心といえます。 |
ダイヤモンドの命は、やはりその輝きにあります。いつも綺麗な状態に保つためにも、日常のお手入れを心が
けましょう。
■つけたあとは拭く習慣を
ダイヤモンドには、親油性という油になじみやすい性質があります。その性質ゆえに手の油やほこりがつきや
すく、輝きが衰えたと勘違いされる方も少なくありません。使った後はそのままにせず、必ず柔らかいジュエ
リー用の布で拭いてからしまいましょう。
■輝きを取り戻す洗浄
汚れが気になる場合は、中性洗剤をぬるま湯で溶いて、柔らかな歯ブラシやハケ、絵筆などで洗います。頑固
な汚れの場合は、濃いめの液に1日浸けておいて洗えば効果的。洗浄後は熱い湯で洗い、しっかり乾燥させるこ
とが大切です。爪の裏など、手の届かない箇所の汚れ等は、お近くのケイ・ウノショップにお任せ下さい。洗
浄はもちろんのこと、日常使いでついてしまう小さな傷や石のゆるみなども丁寧に点検致します。