木目金の魅力を語る。ケイウノクラフトマン・ケイウノニュースレター

こんにちは、ケイウノ宣伝課の池田です。
今回は、広報担当が配信しているニュースレターをご紹介いたします。
ケイウノのジュエリーやオーダーメイドに関するさまざまなヒト・コト・モノの情報を届けているニュースレター。
昨日4/1は新元号の発表がありましたが、ケイウノでは新作『MOKUME』シリーズの婚約指輪と結婚指輪が発売されました。
その『MOKUME』シリーズの開発にも携わった、ケイウノのクラフトマンのお話です。
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3月と4月に、ケイ・ウノでは江戸時代から続く伝統的な金属技法「木目金(もくめがね)」を用いた、8種類のブライダルリング(婚約指輪3種類、結婚指輪5種類)を発売します。
木目金はもともと刀の鍔(つば)などに使われていた技術。種類の異なる金属の板を幾重にも折り重ねることで生まれる柄は、シンプル&スタイリッシュ。他に類を見ない独自の輝きを放ちます。
今回は、木目金に取り組んで10年余。ケイ・ウノの木目金加工技術の中心的役割である有田クラフトマンに、その魅力をとことん語っていただきました。

有田 暁
製造部 宝飾課
2004年入社。ケイ・ウノの「オーダーメイドで妥協の無い商品を作る」という志に深く共感し入社。心斎橋店の工房でクラフトマンとして腕を磨き、2011年から関東勤務


社長の言葉に感銘を受け、
ケイ・ウノ1本に絞った就職活動

―――ケイ・ウノに入社されたきっかけは。
有田:もともと絵を描いたり、何かを作ったりすることが好きで、得意でした。ただ、美大ではなく普通の大学に進んだこともあって、しばらくものづくりから離れていました。
でも、就職活動をしているうちに、いろいろなきっかけがあってケイ・ウノの存在を知りました。名古屋で開催された会社説明会に行ったんですが、その時の社長の話に感銘を受けまして。

――どんなところに感銘を受けたのでしょう。
有田:それまで、自分がほしいと思うものを売っていないことが多くて、何かもやもやした感覚をずっと持っていたんです。結局既製品だと完全に満足することはできないのかな、と思ったりしていました。
ところが、社長が話された「オーダーメイド」というキーワードを聞いた途端に、そのもやもやがすっきりと晴れたんです。自分が求めていたものはこれだったんだと。お客様が納得されるところまで、徹底的に作り込むという話を聞いて、そんな会社が本当にあるんだと思って感動しました。その時点で、エントリーしていた会社を全部キャンセルして、ケイ・ウノ1本に絞りました。

――そして入社されました。その後は。
有田:関西エリアの第一号店である心斎橋店に配属されました。店内に工房があってジュエリーつくりの工程を観ていただくこともできる店舗です。そこで6年間を過ごした後、7年目に上京して今に至ります。

▼ケイ・ウノの商品を生み出す職人の加工机。さまざまな道具が並ぶ

ひたすら手作業でつくる木目金

――では改めて「木目金」について、基礎的なところから教えていただけますでしょうか。
有田:木目金は江戸時代から伝わる伝統的な技法で、もともとは刀の鍔などに使われていたものです。複数の種類の地金を組み合わせて何枚も重ね、熱し、叩き、削って金属の色の違いを利用して木目状の模様を表現します。
木目金を製造する技法は、極端な話、江戸時代から大きく変化していないかもしれません。製作するのは、ひたすら手を使います。とにかく、ひたすら叩く、伸ばす、やすりをかける。現在の最新技術が一切通用しない伝統的な技法といえると思います。

ーー複数の種類の地金を使うところが特徴なのですね。
有田:そうです。ただ、伝統工芸の木目金は赤銅とか純金、純銀など指でも曲がるほど、柔らかい地金を使います。木目金は叩いたりねじったりして柄を出していくので、それに適した地金を使うわけです。
でもケイ・ウノの木目金は、ピングゴールドなど堅い素材を使います。本来ならば用いないような地金を使った上で、先人と同じような柄出しができるかどうか、そこに難しさがあります。剥離したり曲がらなかったり、悩まされながらの毎日です。

▼木目金の試作品。ここからブラッシュアップして完成に近づけていく

ーーなかなか手強そうです。
有田:でもね、そこがまたいいんです。金属の性質と直接向き合うという意味で、非常に魅力を感じます。一生懸命向き合っているのに、なかなか思うようにならない。あともう少しで完成という時に、突然ヒビが入ったりするんです。
「なんでここで割れんねん!」って、結局全部やり直すことになるんですが、だからこそ、克服したいという思いもあります。最近、ようやく満足いく柄が出せるというところにたどり着き始めています。
ものづくりを行う職人にとって、製作過程自体が本当に楽しい。木目金という伝統的な技法を近代的な技術に落とし込んだ時、先人が編み出した技術にどこまで近づくことができるのか、飽くなき挑戦です。

 

木目金との出合い。
研究開発チームの立ち上げ

――有田さんが木目金と出合ったのは、いつだったのですか。
有田:私が心斎橋店にいた時です。2008年に社長の肝いりで、木目金の商品に取り組むことになり、当時の先輩がまず技術を習得、その方を中心に木目金の製品をスタートしました。
その先輩が私の隣の席だったのですが、あれこれやっているのを見てもう興味津々。自分にもやらせてもらえませんかと頼んだのが始まりです。それ以来、木目金の技術の伝承と研究、製作を担当しています。今ではチーム体制ができ、今回の新作開発に至りました。

――2009年に、木目金の指輪を発売されていますね。
有田:はい。2009年3月ですから、ちょうど10年前ですね。木目金の技法を用いた2種類の指輪を出しました。
2017年からは、店舗の職人が中心に企画を進めて木目金の指輪・手作り体験サービスも開始しています。
あらかじめ棒状に加工した木目金をローラーで薄く伸ばし、専用の機械を使ってリング状に曲げた後、バーナーで溶接。最後にやすりなどで研磨し、形を整えます。すべての工程を職人が手ほどきし、最終仕上げも行うので安心してDIYしていただけます。結婚指輪をDIYされる方もたくさんいらっしゃいます。

▼店舗併設の工房で行われる木目金DIYの様子

 

ライトな感覚で捉える
ケイ・ウノの木目金

――最後に今回の新作について、教えてください。
有田:今回は4月に追加発売されるものも含めて8種類のデザインを発表します。
伝統的な木目金の技法を極めながら、地金の組み合わせなど新しいことに挑戦しています。プラチナとシルバーというシンプルな組み合わせの「白樺2色」や、これまで使っていなかったイエローゴールドを取り入れた「いちょう」。他にも「白樺2色」にホワイトゴールドを加えた「白樺3色」、ピンクゴールドを用いた「朱桜」の4種類からお選びいただけます。

▼結婚指輪『ピアンティーナ』(左から「朱桜(しうりざくら)」、「いちょう」、「白樺3色」、「白樺2色」)木目金_結婚指輪ピアンティーナ

▼結婚指輪『アリエッタ・フィアンコ』(左:白樺2色 右:朱桜)
木目金_結婚指輪アリエッタ

また、木目金は薄い地金の積層のため、“彫り”加工が難しいとされていますが、今回は鏨(たがね)という彫刻刀のような刃物で地金に彫りを入れています。

木目金は、日本が誇る伝統的な技術ですが、その面だけを強調するのではなく、新しい種類の地金だと思ってもらいたいんです。プラチナにするかゴールドにするか木目金にするかという、選択肢の一つとして捉えていただくようになればいいなと。
現代のライフスタイルに木目金を落とし込んだ場合、それくらいのライトな感覚で捉えていただいた方がいい。それがケイ・ウノの木目金だと思っています。

▼婚約指輪『アリエッタ・フィアンコ』(朱桜)
木目金_婚約指輪アリエッタ
▼婚約指輪『ノヴェッロ 』(いちょう)木目金_婚約指輪ノヴェッロ

――現代のライフスタイルに添った木目金。また新しい魅力が開花しそうですね。
有田:木目金の粋な味わいを活かして、ジュエリーだけでなく、時計の文字盤などいろんなアイテムにも転用できると思います。最近のシンプル志向にもマッチしています。
私たち職人はいろいろなものを作りたい。でもお客様のご要望がないと作ることができません。ですから、お客様からのご要望はむしろ大歓迎。ぜひいろいろなご要望をいただければと思います。

――木目金の魅力がよくわかりました。ありがとうございました。

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