結婚指輪・婚約指輪を左手の薬指に着ける意味。実は右手や他の指もOK

結婚・婚約をしている人が指輪を着けるイメージの左手薬指。なぜ、左手薬指が一般的なのかご存じでしょうか。また、実は国や地域ごとに結婚指輪・婚約指輪の着用指が異なることは、知らない方も多いはず。そこで今回は、結婚指輪・婚約指輪を左手の薬指に着ける意味や左手薬指以外に着ける国や地域、その意味などをご紹介します。

結婚指輪・婚約指輪はどの指に着ける？

・結婚指輪

結婚指輪を着けるのは、左手の薬指が通例です。これは、古代ギリシャで「左手の薬指は、人間の感情を司る心臓と1本の太い血管でつながっている」と信じられていたことが起源となっています。その時代は「心臓こそ、人の心が宿る場所」と考えられていたので、左手の薬指は、パートナー同士が永遠に心を結び付けるのにふさわしい指だったのです。

しかし、近年は価値観が多様化しており、「どの指に着けてもいい」と考える人も増えています。とはいえ、大昔から私たちは左手の薬指に結婚指輪を着けてきたので、他の指に着けていると周囲に誤解を与えてしまうかもしれません。

・婚約指輪

婚約指輪も、結婚指輪と同じ理由で左手の薬指に着けるのが一般的です。女性の場合、婚約指輪も結婚指輪も同じ指に着けるため、結婚式までは婚約指輪を着けていて、結婚式の日から結婚指輪に着け替える人が多いようです。ただ、結婚式後も2つのリングを重ね着けして、華やかな手元を楽しむ人も増えています。そのため、婚約指輪や結婚指輪を購入するときは、重ね着けすることを想定してバランスを考えておくことも大切です。

結婚指輪・婚約指輪を左手の薬指に着ける意味

日本では結婚指輪・婚約指輪を左手薬指に着ける習慣が定着しています。また、日本に限らず世界的に見ても左手薬指に着けるという形が多く見られます。そもそも由来は何なのか、今の着用ルールはあるのかなどについて説明します。

左手薬指に結婚指輪や婚約指輪を着けるようになった由来

左手薬指に結婚指輪や婚約指輪を着けるようになった起源は古く、古代ギリシャにまで遡ります。古代ギリシャでは、左手の薬指は「人間の感情を司る心臓と、1本の太い血管でつながっている」と信じられていました。そのことから、恋人同士の心を結ぶために左手薬指に指輪を着けるようになったと言われています。

また、人は原始時代から右利きの人が多いといわれており、あまり使うことのない左手薬指に指輪を着けることは、作業の邪魔になりにくく理にかなっていたとも考えられます。

着ける指によって変わる指輪の意味

結婚指輪・婚約指輪は左手の薬指が定着していますが、現代ではどの指に着けても問題ないとされています。指輪は着ける指によって意味合いが異なるため、意味合いから指輪を着ける位置を決めてみてもよいでしょう。

左手

指	意味
親指(サムリング)	・信念を貫く ・目標を叶える ・大きな壁に挑む
人差し指(インデックスリング)	・行動力を引き出す ・方向性を示す ・精神力を高める
中指(ミドルフィンガーリング)	・人間関係を改善する ・協調性を高める ・直感力を高める
薬指(アニバーサリーリング)	・愛を深める ・絆を深める ・願いを叶える
小指(ピンキーリング)	・チャンスを呼び込む ・恋を引き寄せる ・願いを叶える

左手は「チャンスを掴む」意味合いを持つほか、「願いを叶える」「行動力・精神力を高める」などの意味合いがあります。さらに細かく見ていくと、それぞれの指でも意味が異なります。新たなチャンスを掴みたい方や、結婚指輪に限らず叶えたい願いを持っている方は左手に指輪を着けてみてはいかがでしょうか。

右手

指	意味
親指(サムリング)	・威厳を高める ・指導力を発揮する ・勇気を与える
人差し指(インデックスリング)	・集中力を高める ・行動力を高める ・意志を強くする
中指(ミドルフィンガーリング)	・邪気を払う ・インスピレーションを高める ・行動力を高める
薬指(アニバーサリーリング)	・リラックスする ・創造性を豊かにする ・恋の願いが叶う
小指(ピンキーリング)	・魅力をアップする ・自分らしさを発揮する ・幸運を引き寄せる

右手は「集中力を高める」意味合いを持っています。また、「恋愛成就」「行動力」「自分らしさを発揮する」などの意味合いもあり、心を安定させたい方や自分に自信をつけたい方によいといわれています。それぞれの指でも意味合いが異なっており、左手とは微妙に違うニュアンスを持っています。

左手の薬指以外に結婚指輪・婚約指輪を着ける国・地域

世界的に見ても結婚指輪・婚約指輪は左手薬指に着ける国が多いですが、他の指に着ける慣習を持つ国や宗教も存在します。豆知識として世界の指輪事情を押さえつつ、国際結婚する予定がある方は参考にしてみてください。

東欧・北欧・南欧

ドイツ・オーストリアなどの東欧、ポーランド・ノルウェーなどの北欧、スペイン・ギリシャなどの南欧では、日本とは逆で右手薬指に結婚指輪、左手薬指に婚約指輪を着けることが多いです。というのも、東欧・北欧・南欧では右手は「血液が循環を始める手」として重んじられているから。また、「キリスト教」の部分で後述するプロテスタントの影響もあります。

アジア

左手薬指が一般的なアジアの中でも、台湾では男性が左手薬指、女性が右手薬指に結婚指輪を着ける習慣があります。また、インドや東南アジアの一部地域では手ではなく、足の指に結婚指輪を着ける習慣があるようです。

キリスト教

指輪を着ける位置は、宗教や宗派によっても違いがあります。キリスト教はカトリックとプロテスタントに分かれますが、結婚指輪をカトリックは左手薬指、プロテスタントは右手薬指に着ける傾向があります。

カトリックでは左手が「服従と信頼」を表すと考えられており、さらに左手薬指は「愛情」を育む指といわれています。プロテスタントでは、キリスト教において右手薬指が「正義」を意味し幸福をもたらすと考えられていることから、右手に着けるよう。ただし、これには諸説あり、はっきりとした背景や何が正解かということはわかっていません。

結婚指輪・婚約指輪は心を結び付ける左手薬指に着けるのが、一般的

結婚指輪・婚約指輪は左手薬指に着ける習慣が一般的ですが、着け方に明確な決まりはなく実は自由です。世界的に見れば左手薬指以外に着ける国や地域も多く、着ける指によって指輪が持つ意味も変わってきます。

また、初めは左手の薬指に指輪を着けていたが、妊娠や出産、仕事の都合などで左手薬指に入らなくなってしまう場合もあるでしょう。

結婚・婚約指輪は「左手薬指に着けたい」という方は、そのような場合に備えてサイズ直しすることも考慮し、アフターサービスが充実しているジュエリーブランドでの指輪購入がおすすめです。

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結婚指輪・婚約指輪を着ける指に関するQ＆A

ここでは、結婚・婚約指輪を着ける指に関するよくあるQ＆Aをみていきます。

Q:結婚指輪や婚約指輪を右手薬指に着けてもいい？

結婚指輪も婚約指輪も左手薬指に着けるのが通例ですが、これはルールではありません。そのため、右手の薬指に着けてもNGではありません。特に、結婚指輪は毎日着けるものなので、たとえば左利きの人などは邪魔になったり、ストレスになったりしてしまうかもしれません。それで結婚指輪の着用をやめてしまうよりは、右手の薬指に着けたほうがいいでしょう。ただし、左右の指の太さが同じとは限りません。着け替えようとしてもサイズが合わない場合があるので、購入時から右手薬指に合わせて選ぶのも一つの手です。

Q:左手の薬指に着ける意味は？

古代ギリシャ時代より、左手薬指は心臓とつながる特別で神聖な指と信じられていました。愛の象徴である心臓とつながる左手薬指に愛の証である指輪を着けることで、お互いの心を結びつけ、愛を深めるという意味があります。

結婚式後に結婚指輪を着けた左手薬指に上から婚約指輪を重ねて着けることで「永遠の愛をロックする」という意味になります。

くわしくは「着ける指によって変わる指輪の意味」へ

Q:結婚後は婚約指輪をどの指に着ける？

どの指に着けるかは明確な決まりはないため、基本的にはどの指に着けても問題ありません。ただし一般的なのは、左手の薬指です。

Q:左手の薬指以外に結婚指輪・婚約指輪を着ける国や地域はどこ？

東欧・北欧・南欧では右手を「血液が循環を始める手」として重んじていること、また、プロテスタントの影響からも右手に着ける習慣があるようです。台湾では男性が左手薬指に、女性が右手薬指に結婚指輪を着けます。また、インド・東南アジア一部地域のように、手ではなく足の指に結婚指輪を着ける習慣もあり、結婚指輪・婚約指輪の着け方は国や地域によってさまざまです。

くわしくは「左手の薬指以外に結婚指輪・婚約指輪を着ける国・地域」へ